2013/03/25

『duty』

だからこそ、僕らは幸福であるべきなのだろう。
『duty』

--ここから--


「市民、あなたは幸福ですか?」 白い髪の少女は問う。
「はい、私は幸福です!」 注射を持った大人が叫ぶ。

ここはそこまで狂っちゃいないが、
僕はあなたに問いかける。
「ねえ、あなたは幸福ですか?」

いい学校に行きたがったり、
限定のパンを欲しがってみたり。
いい会社に入りたがったり。
本が売れることを望んでみたり。

僕が今日買ったパンは、その日誰かが買えなかったパン。
僕が昨日買えなかったケーキは、もう誰かの胃袋の中。

ある一人の幸せが、他の誰かの不幸ならば。
幸せに生きるという事が、誰かを蹴落とすことならば。

これが最後、あなたに問いかける。
「ねえ、僕らは幸福ですか?」

--ここまで--

久しぶりの散文詩タグですが、
流行りに乗ったみたいで若干癪。

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