2012/11/30

『わくわくを』


つまらなくなったのは、自分自身……なのかもしれない。

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僕らが白黒の怪物たちに、放課後全てを捧げたのはほんの10年前のこと。
必死に電池を集めたり、カートリッジを吹いていた頃。
お年玉を全部はたいてやっとソフトを買えたそんな頃。

いまや時代はフルカラー。
モンスターを育てる物語から、
モンスターを狩る戦場へと世界の中心は移っています。

取り残されたようにモンスターを育て続けているその間にも、
5,000円のソフトどころか、20,000円のハードだって、
普通に買えるようになりました。

ハードの進化は想像以上。
お金の余裕もあるけれど。

でも、なんだか物足りません。
欲しい物なんて1つもなくて。

「最近は面白いゲームがない。」

なんて言うのは簡単ですが、そろそろ認めざるを得ないでしょう。
僕らは何かを失くしたんだと。
それは時間なんて気にしてなかった無謀さか、
いつまでもプレイし続ける集中力か、
それが何かはわからないけど。

心の中のわくわくがどんどん外へ逃げていっているのです。

でも失ったものがあれば、手に入れたものもあって。
それは知識とか技術とか言われる「力」。
心の中のわくわくが、どんどん外へ逃げていっているのなら、
それを自分たちで埋めればいいんだって。

そうしてできたものが、誰かの心も埋めることが出来ればいいなと、
本当にそう思うんです。

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